ダイエットを助けるカラダ基礎知識
2019.05.31

「偽の食欲」があるって本当?食欲を抑えるにはどうすればいい?

ダイエッターにとって最大の敵「食欲」。食欲さえ抑えることができれば、すぐ減量に成功しそうな気がするのですが、そうは問屋が卸さないのが現実です。しかも現代は「偽の食欲」という甘い罠も仕掛けられています。偽の食欲とは何なのか、そして食欲を抑える方法はあるのか、調べてみました。

ダイエット我慢

誰でも、食欲を抑えて食事量をセーブできれば、簡単に痩せることができるでしょう。でも、その「食欲を抑える」ことができなくて、皆さんお困りなのですよね。

食欲は人間が生きていく上で必要不可欠なものですが、過剰な食欲は肥満をもたらします。ここでは、「偽の食欲」を知って「真の食欲」に気づく方法と、食欲を抑えるための工夫について解説していきます。

なお、巷には食欲を抑える薬や漢方、サプリなどがありますが、医師の処方箋が必要だったり、入手が困難だったり、有効性や安全性が不確かだったりするものが少なくありません。ここではそういったものに頼らず、日常生活や心がけの見直しによって食欲を抑える方法を取り上げます。

「偽の食欲」と「真の食欲」

最初に、どういうときに食欲が出るのか考えてみましょう。

当たり前ですが、お腹が減ったときですよね。専門的に言うと、空腹になると胃が「グレリン」というホルモンを分泌し、脳の摂食中枢(せっしょくちゅうすう)という部分を刺激します。それにより、脳が「食事をしなければ」と判断し、食欲を起こします。

また、前回の食事から時間が経って、だんだん血糖値が下がってくることも、食欲をもたらします。これは、生命を維持するための食欲です。ここでは「真の食欲」と呼ぶことにしましょう。身体が栄養を欲しているからこそ出る真の食欲の場合は、我慢する必要はないのできちんとご飯を食べましょう。お腹が空いているので何でも美味しく食べられます。

さらに真の食欲のいいところは、満腹感を得やすいこと。食事を食べ始めると脂肪細胞が「レプチン」という食欲を抑制するホルモンを出して、脳の満腹中枢に働きかけて「お腹いっぱいになったから食べるのを止めよう」と指令を出してくれます。

つまり、真の食欲にしたがって食べている分には、身体が必要なときに、必要な分だけ食べることができるのです。

偽の食欲にだまされないで!

では、偽の食欲とは何でしょうか?それはお腹が空いていないのに、食事の時間が来たから食べる、ストレスを発散するために食べる、美味しいものが目の前にあるから食べる……といった場合を指します。身体が欲していないのに、快楽を満たすために出ている食欲なので「偽の食欲」というわけです。

前述したように、真の食欲は必要なときに必要なだけ食べるよう、摂食中枢や満腹中枢によってコントロールされています。しかし、偽の食欲は「感覚中枢」という部分に支配されて起こっています。満腹であっても、血糖値が高くても、好きな食べ物を見たり匂いを嗅いだりすることで感覚中枢が刺激され、つい「食べたい」と思ってしまうのです。この偽の食欲は必要ないときに必要以上に食べてしまうことにつながります。

偽の食欲かどうかは、「空腹を感じているかどうか」で判別することができます。お腹が空いていないのに食べたくなっているときは偽の食欲なので、我慢しましょう。時間だからといって、無理に食べる必要もありません。

偽の食欲を抑えるための方法

では、偽の食欲が起きたときにはどう対処すればいいのでしょうか。

偽の食欲が起こりやすいのはストレスがたまったときです。目についた美味しい食べ物を食べることでストレスを発散しようとして起こります。そんなときはゆっくり深呼吸をして、その場から離れましょう。そうすれば偽の食欲が少し落ち着きます。深呼吸をすることでリラックスをし、自律神経が整って、偽の食欲の原因であるストレスが和らぐからです。ストレッチなどでちょっと身体を動かすだけでも、偽の食欲を紛らわすことができますよ。

どうしても食べてストレス発散したいなら、鏡に自分の姿を映しながら食べるという方法があります。食べている自分の姿を客観的に見ると冷静になり、ドカ食いしにくくなる仕組みです。

また女性の場合、生理前につい甘いものが欲しくなることがあります。このときは女性ホルモンのバランスが崩れてイライラしやすく、血糖値も下がりやすくなっているので、1回の食事量を減らして、こまめに5~6回に分けて摂るようにしましょう。そうすれば血糖値が安定しやすくなり、イライラに任せたドカ食いをしにくくなります。

真の食欲でも気を抜かないで

ここまで、2つの食欲について解説してきました。まずは真の食欲と偽の食欲を見分けられるようになりましょう。空腹を感じているときの食欲は真の食欲なので安心して食べることができます。

ただし、真の食欲だからといって満腹になるまで大量に食べてはいけません。栄養バランスのよい食事を腹8分目までにするよう心がけてください。野菜から先にして、ゆっくり食べるようにすれば、少しの量で満腹感を得やすくなりますよ。『野菜から食べるだけでダイエットに!「ベジファースト」の効果とは』も参考にしてください。

この他にも、大人のダイエットを助ける食事術はいろいろあります。こちらの記事リストから見られますので、ぜひ参考にしてくださいね。

参考文献

  1. ・菅原道仁. 成功の食事法. 2017; 66-94
  2. ・工藤孝文(監). 痩せグセの法則. 2017; 32,60,64

「ダイエットを助けるカラダ基礎知識」の関連情報