もっとヘルシー!食事のアドバイス
2019.05.31

コレステロールが高い人のための食事アドバイス

健康診断で「コレステロールが高めなので食事に気を付けなさい」と言われたけど、実際にどのような食事を摂ればいいの?そう思ってネットで調べているアナタは偉い!ぜひこの機会に食生活の改善にチャレンジしてみてください。ここではコレステロール対策の食事法について具体的に解説します。

監修医師

監修 管理栄養士・日本抗加齢医学会認定指導士  篠原絵里佳

血液検査イメージ

コレステロール、なかでも「LDL-コレステロール」は一般的に「悪玉」と呼ばれています。LDL-コレステロールは血液に乗って全身を回り、細胞に必要なコレステロールを届けるという大事な働きがあるので、本来は悪者ではありません。しかし、このLDL-コレステロールが多すぎると、酸化したコレステロールが血管の壁にこびりつきやすくなり、やがて動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞などの怖い病気をもたらすことはご存じですよね。「コレステロールが高い」と指摘されて「(自分の/家族の)食事を見直さないといけない」と考えておられるなら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

あなたが食べている食事を見直そう

では、コレステロールが高い場合の食事について考えていきましょう。

どうすればいいと思いますか?油っぽくないメニューを選ぶ、卵などコレステロールを多く含んでいる食品を避ける、コレステロールが高めの人向けのトクホ(特定保健用食品)を買う。どれも悪くない方法ですが、まずは「自分の普段の食事では何が多くて何が不足しているのか」を見直してみることをおすすめします。

動脈硬化による病気を予防するための診療ガイドラインには、食品群ごとに1日摂取量の目安が示されています[1]。これと今の食生活を見比べて、過剰な食品群や不足している食品群を把握しましょう。

LDL-コレステロールが高い人の1日摂取量の目安(1600kcalの場合)

  • 穀類(飯150g、パン90g、麺180g)
  • イモ類50~80g
  • 果実類100~200g
  • 卵類10g(または白身)
  • 肉類60g(脂の少ないもの)
  • 魚類70g
  • 大豆製品(納豆40gもしくは豆腐100g)
  • 乳製品(牛乳150mLまたはヨーグルト150g)
  • 野菜類(淡色野菜200g、緑黄色野菜150g、海藻+きのこ+こんにゃく50g)
  • 油脂類(植物油20g)
  • 甘味料(砂糖やジャム10g)

これだと重量(g)表記なので少し分かりにくいかもしれません。できれば一度、秤で量ってみてほしいのですが、参考までに具体的な食品でだいたいの目安を示しておきます。

  • 穀類(飯150g⇒中茶碗1杯、パン90g⇒4枚切りの食パン1枚、麺180g⇒1人前)
  • イモ類50~80g⇒ジャガイモ小~中サイズ1個
  • 果実類100~200g⇒リンゴ半分~1個弱
  • 卵類10g⇒1/5個(または白身)
  • 肉類60g⇒生姜焼き用の豚肉3枚
  • 魚類70g⇒鮭1切れ
  • 大豆製品(納豆40g⇒1パック、もしくは豆腐100g⇒1/3丁)
  • 乳製品(牛乳150mL⇒小さいパック1個弱、またはヨーグルト150g⇒1.5パック)
  • 野菜類(淡色野菜200g⇒キャベツ葉2枚+玉ねぎ中1/2個、緑黄色野菜150g⇒ほうれん草1/2把、海藻+きのこ+こんにゃく50g⇒舞茸1/2パック)
  • 油脂類(植物油20g⇒大さじ1+小さじ2)
  • 甘味料(砂糖やジャム10g⇒砂糖なら大さじ1、ジャムなら大さじ1/2)

いかがでしょうか。何となくイメージできましたか?コレステロールが高めの人では、卵や肉、油脂類の摂取が多く、野菜の摂取が少ないというパターンが多いかと思います。肉の脂身や動物脂(牛脂、ラード、バター)を減らして、魚や大豆製品、野菜、海藻、きのこを積極的に摂るようにすると、この目安に近づけることができます。

コレステロール対策のための食品選びのポイント

食品群ごとの目安量を知ったところで、次に、どんな食品を選べばいいのかのポイントをご紹介します[1]。

  • 穀類は、白米よりも麦飯、玄米、胚芽精米、雑穀、全粒穀パンを選ぶ
  • ホルモン(レバーなど)、ばら肉、ひき肉、鶏皮は控える
  • 魚卵や子持ち魚は摂り過ぎに注意
  • バター、ラード、ココナッツ油やその加工食品は控える
  • マーガリンやショートニング、ファストスプレッドはトランス脂肪酸が含まれるので控える

LDL-コレステロールが高い人の献立例

続いて、献立について考えてみましょう。上記で紹介した食品群が3食なるべく均等になるようにするとベストです。例えば下記のようなメニューになります[1]。

  • 朝食:パン、チキンソテー、サラダ、フルーツヨーグルト、紅茶
  • 昼食:納豆そば、茄子とピーマンの七味焼
  • 夕食:飯、味噌汁、焼き魚、果物、とろろ、煮物

日本食パターンの食事は動脈硬化による病気の予防に有効であると言われていますので、献立を考えるときは「和食」をベースに考えるといいでしょう。

食習慣の見直しも大事

最後に、食事の摂り方についてアドバイスします。献立がうまく選べても、食べ過ぎては意味がありません。食べ過ぎなどを防ぐ工夫は下記の通りです[1]。

  • 朝食、昼食、夕食を規則的にとる
  • 腹八分目にする
  • 寝る前の2時間は食べない
  • よく噛んで食べる
  • まとめ食い、ながら食いをしない
  • 薄味にする
  • 外食や中食はできるだけ控える

これらはダイエットにも良いものです。実は体脂肪が減るとコレステロールも減ることが分かっています。肥満なら体重を3%落とす(例:70kgなら2kg)ことを目標にするといいでしょう。ダイエットによい食事術に関する記事は「大人のダイエットを助ける食事術」一覧ページからご覧いただけます。

ここまで、コレステロール対策の食事法を具体的にお伝えしました。でも、一度に全部やるのは難しいかもしれません。確実にできそうなところから取り組んでみましょう。どうしても揚げ物が食べたくて仕方ないときは、先にサラダなどの野菜をたっぷり食べてからにするとか、コレステロールが気になる人向けのトクホを活用するなどの工夫をしてください。コレステロールが気になる人におすすめの保健機能食品リストは、『メタボ予防に効果的な保健機能食品(関与成分)一覧』からご覧いただけます。

生活習慣は、すぐには変えることができません。少しずつ慣らしながら、理想の食事に近づけていきましょう。そして、次回の健康診断は自信を持って受けられるようになるといいですね。

参考文献

  1. [1]日本動脈硬化学会.動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2018年版

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