運動を助ける健康食品
2019.08.01

オルニチンの効果とは?―疲れを感じやすい方への味方―

ダイエットについて調べていると「オルニチン」がダイエットに効果があると目にしたことがあるかもしれません。しじみに多く含まれるオルニチンは肝臓に良いとはよく聞きますが、ダイエットにも効果はあるのでしょうか?ここではオルニチンが持つ本来の効果と、その活用方法について解説します。

監修医師

監修 管理栄養士・日本抗加齢医学会認定指導士  篠原絵里佳

ブナシメジイメージ

オルニチンとは?

しじみのイメージが強いオルニチンですが、実はしじみよりもきのこに多く含まれるようです。100g中に含まれるオルニチンは、しじみが20mgであるのに対して、ブナシメジは100mg、エリンギは30mgです[1]。他にも魚介類やチーズなどにも含まれています。ちょっと意外ですよね。

オルニチンは、天然に広く存在する「遊離アミノ酸」のひとつです[2]。体内のアミノ酸のほとんどは、複数がつながってたんぱく質を構成していますが、わずかに単体で存在しているアミノ酸もあります。それを遊離アミノ酸と呼びます。ちなみに、リラックス効果で有名な「GABA」(ギャバ)も遊離アミノ酸の一種なんですよ。

オルニチンの効果とは?

では、このオルニチンには、いったいどんな効果があるのでしょうか。

オルニチンは、体にとって毒になるアンモニアを尿素に変えて無毒化するときに必要な成分と言われています。この尿素の合成は肝臓で行われることから、「肝機能の回復に効果がある」と言われているのかもしれませんが、実際にそのような効果は認められていません。

また、「成長ホルモンの分泌を促進する」「筋肉合成や脂肪代謝を促進する」といったうたい文句でダイエット効果をうたっていることがありますが、残念ながらこれらも科学的に認められていません。ダイエットに良い成分を探している人にとっては残念ですが、ダイエット目的でオルニチンを摂取しても効果は期待できないでしょう。

オルニチンの疲労回復効果

オルニチンに関して、実際に唯一科学的に検証されているのは「疲労回復効果」です。具体的にどのような効果が認められているのか、解説します。

まず、身体的に負荷をかけたときに、オルニチンによって主観的な疲労感を低下させたという報告があります。このことから、オルニチンは身体的疲労回復に効果があると言えそうです。さらに、女性については、運動をした際の疲れやすさの軽減が期待できそうです。サイクルマシンを使った女性の身体能力試験において、オルニチンを摂取した群では、ペダリングの平均速度の減少が小さく抑えられたという結果が出ています[3]。

これらの疲労回復効果は、オルニチンが体内のアンモニアの解毒に関わっていることが関係しています。血中のアンモニア濃度が高い状態になると倦怠や疲労を感じることがあります。体内のアンモニアは肝臓でオルニチンによって解毒されるので、オルニチンを摂取することで、血中のアンモニアの増加を抑制することが報告されています[3]。

これらのことから、オルニチンを摂取することは運動などによる疲労の回復に効果的ではないかと考えられています。

運動によるダイエット継続のために

では、ダイエットをしている人にとって、オルニチンは必要なのでしょうか?

ここまでみてきたように、ダイエットに必ずしもオルニチンは必要ではありません。ダイエット目的でオルニチンのサプリメントを飲んでも、効果は期待できないでしょう。

一方で、ダイエットに日々の運動は欠かせません。ダイエットのための運動はハードルが高いと思われている方も、運動を継続することがなかなかできない方も、運動を始めるきっかけや運動を頑張った自分をサポートするための意識付けとして、疲労回復効果が期待できるオルニチンを使ってみるのもよいかもしれませんね。

参考文献

  1. [1]ホクト株式会社.きのこ総合研究所
  2. https://www.hokto-kinoko.co.jp/corporate/kenkyu/sekainokenkou/(参照2019-06-23)
  3. [2]浅桐公男.オルニチン.外科と代謝・栄養2016;50-2 185
  4. [3]Sugino T et al. Nutr Res. 2008 Nov;28(11):738-43.

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