ダイエットを助ける健康食品
2019.04.25

難消化性デキストリンの効果とは?―ダイエットに効果的な飲み方―

ダイエットに良い食品やサプリを探していると、「糖や脂肪の吸収を穏やかにする」と書かれた商品を目にしますよね。こういった商品に含まれている成分の一つに「難消化性デキストリン」があります。ここでは難消化性デキストリンの期待できる効果について簡単に解説します。特徴を理解し、ダイエット生活の中に賢く取り入れましょう。

監修医師

監修 管理栄養士  横川仁美

難消化性デキストリン イメージ

「おいしいものは、脂肪と糖でできている」――こんなキャッチコピーを聞いてドキっとしたことはありませんか?ダイエット中の人にとって糖質や脂質は「食べたいけど、なかったことにしたい」ものですよね。これは「難消化性デキストリン」が含まれた特定保健用食品の宣伝文句です[1][2]。「脂肪の吸収を抑え、糖の吸収をおだやかにする」という触れ込みですが、本当に効果があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

難消化性デキストリンとは?

難消化性デキストリンは、その名の通り「消化しにくいデキストリン」のことです。デキストリンはでんぷんの一種で、じゃがいもやトウモロコシから作られます。普通のでんぷんは消化されて糖質として腸から吸収されますが、難消化性デキストリンは小腸で10%しか消化されず、40%が未消化のまま排泄され、残りの50%は大腸にいる腸内細菌のエサとなります[3]。

この難消化性デキストリンは水溶性食物繊維の一種です。水によく溶け、粘りや甘みが少ないことから食品の味を邪魔しません。もちろん消化されにくいので低カロリーです[3]。こういった特徴がある成分なので、加工食品に添加しやすく、多くの製品で活用されています。

実際に、難消化性デキストリンを関与成分とした特定保健用食品の許可数は約380品目、機能性表示食品の届出数は約220品目にも上ります(2019年3月現在)[4][5]。

難消化性デキストリンに期待できる効果とは?

では、難消化性デキストリンの効果はどういったものでしょうか。トクホなどに表示されている難消化性デキストリンの効果は下記の3つです。

  • 糖の吸収を穏やかにする
  • 食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする
  • おなかの調子を整える

それぞれ、難消化性デキストリンが体内でどのように働くのか解説します。

難消化性デキストリンの効果(1)糖の吸収を穏やかにする

食事から摂った糖質は、6~7mある小腸を通り抜ける間に、ブドウ糖(グルコース)に消化されて吸収され、血液内に入ります(=血糖値が上がる)。消化・吸収は小腸の粘膜に触れたときに行われます。

そのときに難消化性デキストリンがあると、糖質が小腸粘膜に触れるのを物理的にブロックします。そうすると全体として、糖の吸収にかかる時間が長くなります。これが「糖の吸収が穏やかになる」仕組みです。

あくまで糖質が吸収される時間が長くなるだけなので、最終的に食べた糖質は体内に吸収されてしまいます。それでも価値がある理由は、血糖値が急に上がって、インスリンがたくさん分泌されるのを防げることです。

インスリンには糖質を脂肪に変えて体内に蓄えさせる働きがあります。つまり、難消化性デキストリンは、糖の吸収をゆっくりとさせることで、血糖値の急な上昇を抑え、インスリン分泌量を減らし、結果的に体脂肪がつきにくくなるという効果が期待できる成分なのです[3][6]。

難消化性デキストリンの効果(2)食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする

食事から摂った脂質も小腸から吸収されます。難消化性デキストリンは糖質だけでなく脂質の吸収も物理的にブロックし、食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする効果があるとされています。食事と一緒に難消化性デキストリンを摂ることを続けていると、体脂肪や空腹時の血中中性脂肪が減ってくるという報告もあります[7]。

難消化性デキストリンの効果(3)おなかの調子を整える

難消化性デキストリンは食物繊維の一種なので、おなかの調子を整える効果が期待できます。先ほどご紹介したように、難消化性デキストリンの半分は腸内細菌のエサになります(特に善玉菌のビフィドバクテリウムや日和見菌のバクテロイデスのエサになりやすい)。

このことから、難消化性デキストリンは腸内細菌のバランスを整えるとともに、一部が糞便になって便の量を増加することで、便通を改善すると考えられています[3]。

難消化性デキストリンの効果的な飲み方

このように、難消化性デキストリンには糖質・脂質の吸収を穏やかにし、おなかの調子を整える働きがあります。以下、難消化性デキストリンを含む食品を活用する際に気を付けたい点をいくつかお示しします。

食事と一緒に摂る

難消化性デキストリンは小腸で物理的に吸収をブロックすることで効果を発揮するので、糖質や脂質と一緒に摂らないと意味がありません。食事と一緒に摂るようにしましょう。

なお、おなかの調子を整える働きについては、食事と一緒でなくても発揮されます。

安心して糖質や脂質を摂り過ぎない

難消化性デキストリンは糖質や脂質の「吸収」を穏やかにすることはできますが、食べたことをなかったことにはできません。難消化性デキストリンを飲んでいるからといって安心して、糖質や脂質を必要以上に多く摂らないようにしましょう。あくまで食品であり、万能薬ではありません。過信は禁物です。

また、難消化性デキストリンは摂り過ぎるとおながか緩くなって下痢をすることがあります。糖質や脂質を摂り過ぎたからといって、商品パッケージに記載されている以上の量を摂らないようにしましょう。

ダイエットのきっかけや意識付けとして利用する

難消化性デキストリンに限らず、すべての保健機能食品やいわゆる健康食品は、あなたのダイエットをサポートするものであり、解決してくれるものではありません。ましてや糖尿病や脂質異常症の薬の代わりになるものではありません。

あなたが食事や運動などの生活習慣を変えていく過程において、少し手助けをしながら一緒に伴走してくれる仲間のようなものと考えましょう。一番大事なのは、あなたの生活が少しずつでも良い方向に改善していくこと。そのきっかけや意識付けとして、難消化性デキストリンを賢く利用していきましょう。

参考文献

  1. [1]藤本宗将. おいしいものは、脂肪と糖でできている。2015 “コピラ” Tokyo Copywriters Club
  2. https://www.tcc.gr.jp/copira/id/87404/
  3. [2]日本コカ・コーラ社. からだすこやか茶Wホームページ(参照2019-03-10)
  4. https://c.cocacola.co.jp/sukoyakacha/
  5. [3]大隈一裕ほか. 難消化性デキストリンの開発. Journal of Applied Glycoscience 2006; 53(1): 65-69.
  6. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jag/53/1/53_1_65/_pdf/-char/ja
  7. [4]消費者庁. 機能性表示食品の届出情報検索
  8. https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/search
  9. [5]消費者庁. 特定保健用食品許可(承認)品目一覧
  10. https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/health_promotion_190212_0001.xls
  11. [6]前田栄彰. 難消化性デキストリンの特性と用途. 農畜産業振興機構 調査報告(でん粉), 2015
  12. https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_000547.html
  13. [7]亀谷典弘ほか. 難消化性デキストリン配合混合茶飲料の食後中性脂肪上昇抑制効果および長期摂取、過剰摂取における安全性の検討. 日本食品化学学会誌 2009; 16: 20-27
  14. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfcs/16/1/16_KJ00005701245/_pdf/-char/ja

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