ダイエットを助ける健康食品
2019.05.31

烏龍茶重合ポリフェノールの効果とは?―脂肪の吸収を抑えて排出を増加―

烏龍茶重合ポリフェノールは、食事に含まれている脂肪の吸収を抑える効果によって、食後の血中中性脂肪の上昇を抑えたり、体に脂肪をつきにくくしたりするという成分です。この成分を含んだ飲み物がトクホとして売られており、実際に飲んだことがある人も多いのではないでしょうか。ここでは烏龍茶重合ポリフェノールの効果について簡単に解説します。

監修医師

監修 管理栄養士  廣野沙織

烏龍茶イメージ

体型や健診結果を気にしていても、美味しい食べ物の誘惑に負けてしまうことはありますよね。そんなとき「烏龍茶重合ポリフェノール」の入った飲み物を選ぶ人もいるのではないでしょうか。脂肪の吸収を抑えるお茶を飲むことで、少し罪悪感が和らぐかもしれません。では実際のところ、どのくらい脂肪の吸収を抑えてくれるのでしょうか。ここでは烏龍茶重合ポリフェノールが持つ、脂肪の吸収を抑えて排出を増加させる効果について分かりやすく解説します。

烏龍茶重合ポリフェノールとは?

烏龍茶重合ポリフェノール(Oolong Tea Polymerized Polyphenols、略してOTPP)は、茶葉に含まれるカテキンが複数つながりあってできたものです。

お茶のカテキンと言えば、緑茶に多く含まれているというイメージがありますよね。実は、緑茶も紅茶も烏龍茶も原料はみな同じ、緑色の茶葉なのです。紅茶や烏龍茶は製造過程で発酵させるため、色や風味に違いが出てきます。

烏龍茶は茶葉の発酵を途中で止める「半発酵」という方法で作られ、その過程で茶葉に含まれるカテキン同士がくっついて、重合体となります(多くは2~5個のカテキンがくっついた形になる)[1]。これが烏龍茶重合ポリフェノールなのです。正式な化合物名は「ウーロンホモビスフラバン」で、このうちのウーロンホモビスフラバンBがトクホに含まれる成分になります。

なお、茶カテキンの効果について詳しくは『茶カテキンの効果とは?―ダイエットとメタボ対策をサポート―』をご参照ください。

烏龍茶重合ポリフェノールの効果とは?

この烏龍茶重合ポリフェノールは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させ、食後の血中中性脂肪の上昇を抑え、身体に脂肪がつきにくくなる効果があると言われています。

烏龍茶重合ポリフェノールが「脂を流す」仕組み

もともと、烏龍茶は中国で古くから飲まれてきたお茶で「食事に含まれる脂を流す」と言い伝えられてきました。確かに脂っこい中華料理を食べるとき、烏龍茶を飲むとサッパリしますよね。このことを科学的に検証したところ、烏龍茶のポリフェノールに含まれるガロイル基が、脂肪を消化する酵素であるリパーゼの働きを邪魔するということが分かってきました[2]。

このリパーゼは、食事をすると膵臓から分泌される消化酵素です。この酵素によって脂肪が消化されないと、腸で吸収することができません。結果として、リパーゼの働きが抑えられると、過剰な脂肪は体内に吸収されなくなり、吸収されなかった脂肪はそのまま便として排泄されることになります。

このリパーゼ阻害作用は、普通の緑茶や烏龍茶より、烏龍茶重合ポリフェノールの方が高いということが明らかになりました[2]。すなわち、烏龍茶重合ポリフェノールは「脂を流す」効果が高いというわけです。

実際に、烏龍茶重合ポリフェノールを多く含んだ飲料を飲むと、飲まなかった時と比べて脂肪が多く排泄された(3日間の脂肪排泄量が約10g多い)ことが確認されています[3]。

烏龍茶重合ポリフェノールの中性脂肪、体脂肪に関する効果

このように、烏龍茶重合ポリフェノールには脂肪の吸収を抑える作用があるため、食後の血中中性脂肪の値が上昇するのを抑制したり、身体に脂肪がつきにくくしたりできそうです。そのことを検証した臨床試験が実施されています。

中性脂肪が高め(100~250mg/dL)の成人男女を対象に、脂肪が多く含まれる食事とともに烏龍茶重合ポリフェノールが多く(68mg)含まれる飲料、もしくは少ない(8mg)飲料を飲んでもらった臨床試験があります。この試験では、烏龍茶重合ポリフェノールが多い飲料を飲んだ場合は、そうでない場合と比較して血中中性脂肪の上昇が約20%抑制されたという結果が出ています[4]。

体脂肪については、軽度肥満(BMIが25~30)の成人を対象に、トクホ「黒烏龍茶OTPP」を食事の際に1日2本、16週間飲んでもらった臨床試験があります。その結果、お腹の脂肪が約11cm²減少したそうです[5]。

これらのことから、烏龍茶重合ポリフェノールを多く含む飲料は、脂肪の多い食事を摂りがちな人、血中中性脂肪が高い人、体脂肪が気になる人に適していると言えます。

烏龍茶重合ポリフェノールを活用する際のポイント

ただし「烏龍茶重合ポリフェノールを摂れば、食べた脂肪がなかったことにできる」とは考えないようにしましょう。日本人は平均して1日に脂質を60g程度摂取しています(40代男性66.7g/日、女性56.8g/日)[6]。烏龍茶重合ポリフェノールを飲むことで増やせる脂肪排泄量は数g程度に過ぎないので、過信は禁物です。

烏龍茶重合ポリフェノールはあなたのダイエットをサポートするものであり、解決してくれるものではありません。ましてや脂質異常症の薬の代わりにはなりません。

そもそも烏龍茶重合ポリフェノールが入った飲み物を選ぶということは、脂肪の摂り過ぎを心配しているということですよね。「このままでは良くないな」と思っているその気持ちに向き合い、食生活を見直すことが最も望ましいのです。烏龍茶重合ポリフェノール含有飲料の助けを借りながら、少しずつあなたの食生活が良い方向に改善していくように、意識改革をしていきましょう。

参考文献

  1. [1]辻村英雄. ポリフェノールサイエンスへの挑戦と創造. Kagaku to Seibutsu 2016; 54(9): 691-695.
  2. https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=656
  3. [2]中井正晃. ウーロン茶重合ポリフェノールの血中トリグリセリド上昇抑制作用メカニズム. 肥満研究2005; 11(1): 88-90.
  4. [3]Hsu TF et al. Polyphenol-enriched oolong tea increases fecal lipid excretion. Eur J Clin Nutr 2006; 60(11): 1330-1336.
  5. [4]原祐司ほか. ポリフェノール強化ウーロン茶摂取による脂肪摂取後の血清トリグリセリド上昇抑制効果. 薬理と治療 2004; 32(6): 335-342.
  6. [5]前川敏宏ほか. 特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」の継続摂取による体脂肪低減効果の検証とその安全性. 薬理と治療 2011; 39(10): 889-900.
  7. [6]厚生労働省. 平成29年国民健康・栄養調査結果の概要
  8. https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf

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