大人のダイエットを助ける食事術
2020.07.14

乳酸菌はダイエットに良い?―乳酸菌でスッキリお腹を目指そう―

乳酸菌の中には、お腹の脂肪を減らしたり、お腹の調子を整えたりすることが示されているものがあります。乳酸菌のチカラをうまく借りれば、2重の意味で「お腹スッキリ」を実現できるかも…?ここではダイエットと乳酸菌の関わりについてご紹介します。

監修医師

監修 管理栄養士  横川仁美

ヨーグルトイメージ

乳酸菌は「人間の役に立つ腸内細菌(善玉菌)として働く」ということはよく知られていますよね。健康のために毎日ヨーグルトなどの乳製品を摂るのは、もはや常識と言ってもいいかもしれません。では、ダイエットにとっても乳酸菌は良い効果があるのでしょうか。ここではダイエットと乳酸菌の関係について見ていきましょう。

ダイエットをサポートする乳酸菌

乳酸菌の中には、身体に付いた脂肪を減らす作用を示すものがあります。

乳酸菌は「糖質から乳酸を作り出す細菌」の総称で、ラクトバチルス、エンテロコッカス、ラクトコッカス、ビフィドバクテリウムなど、現在発見されているだけでも400種類近くもあります[1]。同じ乳酸菌でも、種類が違うとやはり性質は少しずつ違ってきます。

この多数ある乳酸菌の中で、脂肪を減らす機能を持つものが見つかっており、その乳酸菌(S-PT84やCP1563株)を機能性表示食品の成分とした商品が登場しています。

乳酸菌S-PT84には、食べ物に含まれる脂肪の消化・吸収を抑えたり、腸管のバリア機能を維持して軽微な炎症を起こりにくくしたりすることで、お腹の脂肪を減らす効果があると考えられています[2]。また、乳酸菌CP1563が作り出す10-ヒドロキシオクタデカン酸という物質は、脂肪の分解を促進する因子や、過剰な脂肪を排出するための因子に働きかけて、体脂肪を減らす作用があるそうです[3]。

ダイエットのお供として、これらの乳酸菌が入った商品を試してみるといいかもしれません。

しかし、上記のように脂肪を減らしてくれる作用を発揮する特別な乳酸菌だけがダイエットの味方なのではありません。一般的な乳製品や発酵食品に含まれる乳酸菌もまた、腸内環境を整えてお腹の調子を改善する効果が期待されます。特にダイエットすると便秘になりやすい人は、乳酸菌を意識的に摂るようにしたいものです(詳しくはこちらを参照)。

お腹にいる乳酸菌を増やす方法

私たちのお腹に腸内細菌がたくさんいることはご存知ですよね。腸の中には重さにして1~1.5kgもの細菌が棲み付いています[1]。この腸内細菌は、人間にとって良い働きをする善玉菌、悪い方面に働く悪玉菌、そしてどちらでもない中立の立場の菌の3つに大きく分類されています。善玉菌の代表格である乳酸菌を食事で摂り入れることで、悪玉菌の増殖を抑え、中立菌を味方に付けて、腸内環境をプラスの方向に持っていくための一つの方法です。このように身体の外から乳酸菌を入れることを「プロバイオティクス」と言います。

もう一つ、すでに腸内にいる善玉菌を増やすという方法もあります。食物繊維やオリゴ糖は、人間にとってはエネルギーになりにくいですが、善玉菌にとってはエサとなる成分です。実際に、食物繊維を豊富に含む大麦若葉は乳酸菌を増やすという研究データがあります[4]。善玉菌がエサをたくさん食べてお腹の中で増えてくれれば、それも腸内環境を良くすることにつながります。身体の中にいる乳酸菌を増やすための成分は「プレバイオティクス」と呼ばれます。

さらに、身体の外から乳酸菌を入れるプロバイオティクスと、お腹の中で乳酸菌を増やすための成分を摂るプレバイオティクスを一緒に行う「シンバイオティクス」という考え方もあります。例えば、体脂肪を減らす作用のある乳酸菌を摂りつつ、食物繊維などの栄養が豊富な大麦若葉の青汁を飲むと、シンバイオティクスになるというわけです。

ダイエットに乳酸菌を摂り入れるなら、乳酸菌を多く含む食品を積極的に摂るだけでなく、お腹に入った乳酸菌が活発に増えてくれるようにサポートしてあげるといいですよ。お腹の脂肪を減らしてスッキリ、お腹の調子を整えてスッキリの、一石二鳥の「スッキリお腹」の実現を目指してくださいね。

参考文献

  1. [1]乳酸菌なんでもQ&A. Kin’s~乳酸菌と発酵~ 2011: 6; 9
  2. [2]機能性表示食品:ラクフィット, 作用機序に関する説明資料
  3. [3]機能性表示食品:「カラダカルピス」430, 作用機序に関する説明資料
  4. [4]神谷智康ほか. 青汁専用大麦若葉「むぎおう」の栄養成分および乳酸菌増殖能に関する研究. 細胞 2015; 47(3): 136-139

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