ダイエットを助ける健康食品
2020.07.14

大麦若葉の効果とは?―腸内細菌と協力してスッキリ腸に―

大麦若葉は特定保健用食品や機能性表示食品に採用されている成分で、よく青汁として飲まれます。大麦若葉には食物繊維が豊富に含まれ、便通を改善する機能が報告されています。ダイエット中は便秘気味になりやすいので、大麦若葉を活用してはいかがでしょうか。ここでは大麦若葉の効果について詳しく解説します。

監修医師

監修 管理栄養士  横川仁美

大麦若葉の青汁イメージ

ダイエットをしていると、なんだか便秘がちになりませんか?その理由は大きく3つあります(食事量が少ない、腸内細菌の元気がなくなる、腸の元気がなくなる:詳しくはこちらを参照)。大麦若葉にはこの3つの原因に働きかけて便通を改善する効果が期待されています。さっそく詳しく見ていきましょう。

大麦若葉とは?

大麦若葉はその名の通り、大麦(イネ科オオムギ属の_Hordeum vulgare L._)の若葉です。背丈はまだ30~60cmほどの、穂が出る前の時期に葉や茎を刈り取ります。そして粉末状に加工され、青汁の素材として市場に出回ります。

大麦若葉の粉末のうち約35~65%は食物繊維(不溶性)です[1]。食物繊維は人間のエネルギー源にはほとんどならない(0~2kcal/g)超低カロリーな栄養素です。食事から摂った食物繊維は、胃や腸などの消化管を通過し、便となって排泄されます。

かといって、食物繊維は無駄な成分ではありません。むしろ、糖尿病などの生活習慣病、脳や心臓の血管の病気(心筋梗塞、脳卒中)、胃がんや大腸がん、乳がんなどのリスクを下げることが数多く報告されています[1]。食物繊維は他の栄養素と比較しても珍しいくらいに有用性がしっかり証明されている栄養素なのです!

理想としては食物繊維は1日に24g以上摂りたいところですが、実際の食生活から考えると現実的ではありません。ですから、厚生労働省は食物繊維の摂取目標量(18~64歳)を男性21g/日、女性18g/日と設定しています[2]。ダイエット中でもそうでなくても、食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。

大麦若葉の効果:食物繊維と便通の関係

食物繊維が便秘に良い成分であることは割とよく知られていますよね。記事の冒頭で「ダイエッターが便秘がちになりやすい理由」を述べましたが、この3つの理由に対して大麦若葉の食物繊維は効果を発揮することが期待されます。

大麦若葉の便通改善メカニズム(1)食事量の少なさをカバー

ダイエットで食べる量が減ると、便のもととなる消化物の残りが少なくなります。つまり、出すものがないから便秘になるという話ですね。また、便が出たとしても便のもとが少ないと腸管運動が促されず、スッキリとしたお通じがしにくくなります。

食物繊維はほとんど消化することができず(エネルギー源にならず)、そのまま便として排出されます。便秘がちなダイエッターにとっては、カロリーを気にせずに食事量を増やせて、満腹感を得られるとともに便通も改善してくれるという一石二鳥の栄養素です。

食物繊維は野菜やきのこ類、海藻類、こんにゃくなどに多く含まれます。食事で十分な食物繊維が摂れていないときや、もっと手軽に食物繊維を摂りたいときには、大麦若葉粉末の青汁をプラスしてみてください。

大麦若葉の便通改善メカニズム(2)腸内細菌を元気にする

また、食物繊維は腸内にいる細菌のエサにもなります。このことも便通に良い影響を及ぼすと考えられます。なぜかと言うと、便の約半分は食物繊維など食べ物を消化した後の残りかす(残渣)ですが、あと半分は腸内細菌などでできているからです。

腸内細菌(特に善玉菌)は食物繊維が大好きです。食物繊維を食べる(発酵する)ことで増えてくれますし、悪玉菌と闘ってくれます。いわば、食物繊維を摂ることで腸内の善玉菌を元気にすることができるのです。

大麦若葉の便通改善メカニズム(3)腸を元気にする

さらに、食物繊維は腸内細菌だけでなく、腸そのものも元気にします。善玉菌が食物繊維などのエサを食べる(発酵する)と、副産物として短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸など)ができます。この短鎖脂肪酸は腸にとって重要な栄養源となります。

大麦若葉に含まれる食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、発酵を受けて短鎖脂肪酸を増やしたことが動物実験で示されています[3]。大麦若葉は腸が元気に働くためのサポートもしてくれるんですね。

大麦若葉の便通に対する効果

では実際に、便秘がちな人が大麦若葉の青汁を摂ることによって、どのくらいの効果が得られるのでしょうか。

便秘傾向がある(1週間の排便回数が3~5回)男女60名を対象とした臨床試験では、大麦若葉末を含む粉末を水やお湯で溶かして1日3回飲んでもらったところ、排便回数が1週間あたり6.4±2.0回に増え、便の量も増えたことが報告されました(詳しくはこちらをクリック)[4]。

エビデンス:大麦若葉の便通改善作用

【対象】排便回数が1週間あたり3回以上5回以下で、便秘傾向であると自覚している18歳以上50歳未満の男女60名。

【方法】プラセボ対照ランダム化二重盲検クロスオーバー試験。試験飲料は大麦若葉末を含む1包5gを1日3回に分けて摂取させた(大麦若葉由来食物繊維として 2.1g/日)。対照飲料は大麦若葉末をデンプンに置き換えたものを用いた。前観察期間を2週間、第1摂取期間を2週間、休止期間を2週間、第2摂取期間を2週間、後観察期間を1週間設定した。摂取期間中は食事調査を実施した。

【結果】最終的な解析対象者は59名となった。試験飲料摂取期間中の食物繊維摂取量は11.6±2.4g/日、対象飲料では9.4±2.0g/日であった。試験飲料摂取期間の排便回数は6.4±2.0回/週であり、他の期間すべてと比較して統計学的に有意な増加が認められた。また、糞便目安量の増加や便の形状・色の改善が見られた。

この臨床試験を含めたいくつかの報告を踏まえて、大麦若葉を用いた特定保健用食品や機能性表示食品が許可・届出されており、パッケージには「おなかの調子を整えたい方やお通じの気になる方に適した食品」「便通を改善する機能が報告されており、便秘気味な方に適した食品」のように書かれています。ドラッグストアや通販などで探してみてください。

便秘がちなダイエッターはもちろん、日々の生活で食物繊維が不足しがちな人はぜひ大麦若葉を摂り入れてみてください。大麦若葉の青汁はそのままでも比較的飲みやすいですが、水ではなくヨーグルトなどと混ぜても美味しくいただけます。また、大麦若葉の粉末をふりかけたり、スープや寒天に入れたりするなど、応用の利く食材としても使えます。鮮やかな緑色が料理のアクセントになりますよ。

大麦若葉を活用して、お腹スッキリで健康的な体型を目指していきましょう。

参考文献

  1. [1]池田主弥ほか. 大麦若葉末を摂取したヒトの排便回数および便性状への影響. 日本食物繊維学会誌 2005; 9: 12-21
  2. [2]厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2020年版)―「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書―
  3. [3]Sugawa-Katayama Y. et al. Suppressive Effect of Dietary Young Barley Leaf Powder on Colonic Aberrant Crypt Foci Induced 1,2-Dimethylhydrazine in Mice. Luminacoids Research 2017; 21: 9-18
  4. [4]池田主弥ほか. 大麦若葉末含有飲料の摂取が便秘傾向者の便通に及ぼす影響. 日本食品新素材研究会誌 2006; 9: 65-70

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